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〈リア充〉幻想(仲正昌樹)

仲正昌樹といえば末期の「諸君」で左翼批判をよく書いていた記憶があるが、別に保守派でもなさそうで敵の敵は味方ということで呼ばれたのだろうか。
ほとんど著書も読んだことがないけど、タイトルにリア充とあったり表紙にアニメかライトノベル風のイラストがあるので他より気軽に読めそうだと思い借りてきたら、対談形式なので速く読めた。
「諸君」でやっていた感じで加藤智大へ共感するロスジェネ、ニート論壇(差別語だと書いてあるところもあった。確かにそう感じる)を批判するところから始まるのだが、非モテの話になると急に大学教員は最近大変だとか、もてなくても仕事があるから私はそんなに不幸じゃないとか極めて個人的な話になってしまっている。
仲正昌樹はアセクシャルだというのをネットで読んだ覚えがあって(抗議が来たりするのか?)、もしそうならもてるとかもてないのが人間の生活の大部分のわけがないなどと言うのも感じ方が一般人と違うだけじゃないかと思ったし、ロスジェネ論壇を支持する人は仕事が無いか、充実感など味わうことの無い仕事をしているだろうからそんなこと言われてもやっぱり自分とは別世界にいるとしか思えないんじゃないか。
その後は「人間力」という言葉について本田由紀のハイパーメリトクラシー論に通じるような批判をしたり、「KY」というのが最初は渋谷の女子高生の軽いつっこみ程度だったのに安倍元首相に使われた辺りから人間力のない本当に駄目な人間という意味になってきたという話があったりでこの辺は共感して読む事が出来たけど、ネットで批判された事や学生や普段接する人の態度に対する愚痴に話が脱線してしまうのは残念。
友達について話す部分では色々なところでちょっとずつ人間関係を作るといいというのだが、後でそれは学者とか芸術家のような特殊な仕事の人しかできないと言っていてこれもどうかと思った。
最後はなぜかメイド喫茶に行ってみたりした後、コンプレックスがあったり仕事や人間関係が上手くいってなくて落ち込んだ人には世界や他の人が明るく見えて近づけなくなるという話をしていて確かにそういう気分を味わうことがあるなと思った。
その後にそれは幻想でよく観察すればみんなが一枚岩では無いし、中にはどうしようもない人もいると分かったりして自分が入ってもめちゃくちゃに浮く事も無いと思えてくると書いてあってこれが結論らしいのだが、自分に当てはめて考えるとワーキングプアの職場に行っても風呂も無いような部屋に住んでいる人や正社員歴が無い三十路に出会った事が無いとかいうのにはものすごい疎外感がある。そういう層を発見できたら気分だけでも楽になるだろうか。





テーマ : 書評
ジャンル : 本・雑誌

鳥越脳


週刊プレイボーイのサンボマスターのボーカルと鳥越俊太郎の対談をたまたま読んだら変な事が書いてあった。鳥越が世の中が悪いのは政治が悪いから、若者が投票に行かず投票率も20%程度なのが悪いと言った直後に小泉政権を勝たせたのは若者だ、そのせいで規制緩和で派遣が増えて世の中が悪くなったとか言ってる。だったら投票に行かなかった方がよかったんじゃないの?要するに野党を支持しろと言いたいのを政治に関心を持つというような美辞麗句に言い換えているだけだろう。対談の中で昔学生時代にデモをした思い出を美化して語ってるけど、昔の夢を勝手に今の若者に託すのはやめて欲しいものだ。あとどの世代が自民党に入れたというきちんとした調査結果があって言っているのか?それに20%が多少上がってそれで選挙結果が左右されるんだったら他の世代の投票率もたいした事ないはず。

週刊ポスト「在日住民税極秘半減の免税密約を撃つ!」


ネット以外でこれを取り上げたのはここ位で勇気あることだけど、途中からなぜか参政権を与える代わりに税もきちんと支払ってもらおうとかいう話になってあれ?という感じ。これでは参政権が無ければ払わなくていいみたいな書き方だ。それに現在は地方参政権のみを与えるということが検討されているが、だったら参政権のある地方税しか払わないのだろうか?コメントを寄せている龍谷大学の田中教授という人もぐぐると色々出て来る人物で、撃つ!と書いているわりにかなり民団の主張に近い羊頭狗肉の記事。

「男はどこにいるのか」


小浜逸男著。以前の記事で「男の味方はどこにいるのか」なんて題名をもじったりしたが、図書館で見かけたので借りた。この本によく出てくる単語、エロスというのが主なテーマなんだろうと思う。性的な意味だけじゃなくてもっと広い意味で使われているけれど、男の性欲を丁寧に解説している部分が読んでいて一番納得がいった。昔、メンズリブの団体をやっている人の本を読んだら、男の性欲を罪として否定するような風潮が嫌でその人はフェミニストの団体を離れたと書いてあったが、そんな風潮への反論をした本というだけで貴重だと思う。ただ、多数派の男女とフェミニストとのずれを指摘するというスタンスなので、現状肯定になりすぎているきらいがあるし、中年男と恋愛について書いてある所は、自分が若いうえにもてないせいかも知れないが、山田太一(文庫版で解説している)の小説を評論しただけに感じた。

ファスト風土


三浦展の「地方がヘンだ」という本を店頭でちょっと読む。著者はファスト風土という言葉で地方の乱開発を否定する本を以前にも出していたと思う。テレビのマラソン中継なんかで写る風景がどこも同じに見えると思っていたのでこの本を手にとったら、今回の本は表紙や巻頭の写真がまさにそのどこにでもある風景(道路沿いに駐車場つきの店舗、紳士服とかめがね屋、パチンコ屋等が連なっている)のもので、じゃあ中も読んでみようかという気になった。そうしたらそれはちょっと違うだろうという部分が多かったけど。地方で起きた事件を全部開発の問題で説明しようとしたり。ネオむぎ茶事件を佐賀の中心部が衰退してることや高速バスで他の都市に出て行きやすくなった事が原因のように書かれてもこじつけにしか思えない。あと地方にコンビニができたり、スーパーが深夜営業になる事を批判するけど、都会で同じようなことが行われてもそれは良いと言うつもりなんだろうか。テレビでもネットでも便利な都会の暮らしを見せ付けられるのに、大昔のような消費生活を送らされたら特に若い層は出て行くチャンスがあるので地方が見捨てられる可能性が増えるだけじゃないのかと思う。
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ワーキングプアという最低の身分にいた者です

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